多数のご来場ありがとうございました。
作例のコーナーは写真を載せるだけじゃなくてコメントや解説も入れろとのご指摘を頂きました。しかし、この写真は何がどうだというのを全部書いてしまうのは野暮かなとも思いましたが、人によっては多少の参考になるかもしれませんので野暮を承知で、当日の狙いをひとことづつ入れてみます。
モデル:2017年度 ミス日本「水の天使」宮崎 あずさ様
最初は二枚セットの対比で見て頂きます。
一枚目は人が多くて賑やかな感じですがうるさくならないように望遠の絞り開放で溶かしています。
二枚目は人がいないアングルを狙っていますが、画角を広くして絞りも1絞り半絞っていてポツーンとした雰囲気を強調しています。
同じ撮影場所でありながら背景の人の有無、縦横の違い、画角の違いで対比をさせていますが、当然にして表情も狙いに合わせた雰囲気になるように指示しています。
次も二枚セットですが、こちらはそんなに違わないかもしれないですね。
見たまんまですが、背景を一部抜いて見せるか、完全に閉鎖させるかの違いだけです。
コンクールでは「背景に色々入れろ」という指示でしたのでこの作例に近いものですと受賞は無理と思います。
こちらは背景の三角の壁の奥行き感が強調できるような角度を探してみました。
このときは壁の形が完全にわかるように引いたものと、多少切り詰めた絵柄の両方を撮ってみました。
撮影中に思いついたパターンの中でどれがいいか詰め切れない時もあると思います。そのようなときは時間が許す限り全パターンを撮影して後で吟味してみるのも手です。
最後は一枚ものです。
これはモデルさんに、向かって左側に体を傾けてもらうように指示だしをして、カメラも左側に傾けています。
そうすることでモデルさんはまっすぐに映り、周りの壁や柱、建物だけが倒れて見えるというものです。
このとき、足元は体重移動の様子が見えてしまいますから、フレームアウトさせたほうがいいと思います。
なお、このような傾けは他の写真がキッチリ水平垂直が出ている中に混在させると効果的です。
撮影中にはもっと色々考えていたと思いますが、後になって全部覚えていなかったり、そもそも思い通りにならないようなこともよくあります。
次回は6月11日(日)水元公園花菖蒲ゆかた撮影会です。
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全東京写真連盟
門間 正之